神坂智子
T・E・ロレンス 全3巻
ガイド
欧米とアラブでは評価が分かれる一種の奇人
書誌
| author | 神坂智子 |
| publisher | 新書館 |
| year | 1993 (1巻) |
| price | 790 |
| isbn | 4-403-61321-7 (1巻) |
履歴
| editor | 唯野 |
| ? | 読了 |
| 2026.8.24 | 公開 |
現代の中東問題を遡ると、結局は本書で扱われる第一次大戦におけるフセイン=マクマホン協定、サイクス=ピコ協定における背反した条約、さらにはバルフォア宣言におけるパレスチナ容認(後のイスラエル)に行き着く。
T.E.ロレンス、すなわち『アラビアのロレンス』は映画でつとに有名だが、彼の真意がどこにあったかは何ともいえないものの、本書ではこれらの条約に翻弄されつつアラブの自治を求めて戦いながら矛盾に苦しむ姿を一貫して描いている。彼自身も出自はイギリスであり、さらに上記の3つの全てに関わったのもイギリスだからだ。
BL的な要素などを含むのはお約束としても、中東の入門としてはこれらの事情がよくまとまっていると思う。そういう結果が、やはり彼の後半生に影響を与えていないはずもなく、その生まれから交通事故で死ぬまでの生涯を扱っている。
抄録
1巻

当時のドイツの3B政策とイギリスの3C政策、懐かしい。

この本の真骨頂はこういう辺りにあると思う。
2巻



フセイン=マクマホン協定とサイクス=ピコ協定。第一次大戦なので植民地主義を地でいっています。

さらにバルフォア宣言。
3巻

中東問題はベルサイユ条約に間に合わず、その後も議論が続けられた。チャーチルの下で働いていたとは知らなかった。


やはりアラブから見ると最終的にロレンスはこういう評価になる。
