サラリーマンの一生
対談 管理社会を生き通す
書誌
| text | 唯野 |
| author | 城山三郎/伊藤肇 |
| publisher | 角川文庫 |
| year | 1986 |
| price | 300 |
| isbn | 4-04-131018-0 |
履歴
| 2004.6.13 | 読了 |
| 2012.1.15 | 公開 |
感想
城山三郎と伊藤肇の対談集だが、基本的に城山が聞き手という感じで展開されている。タイトルこそ「サラリーマン」とあるものの、社会人全般に敷衍できる話だと思うので、別にサラリーマンでなくても読んで得るところはあると思う。それほど特別なことが書かれているわけではないが外れでもない本という感じだった。
抄録
9
城山 読書というのは、僕なんかもときどき思うんだけど、本読んでどうなるというものじゃないんだね。学生時代と違って、サラリーマンは、読んだ本のレポートを出すわけじゃないし、これ読んだ、あれ読んだと話す相手もいない。それに、専門書はともかく、教養書の場合は、それがすぐその人の肥やしになることも少ない。しかし、その積み重ねはさっき言った面貌に出てくるんだね。ひとりでに滲み出てくるし、本人に、目に見えない力が確実についてくる。
12 cf.14
城山 -/-この〝丸のみにする〟というのは、人間学を学ぶうえで非常に大切なことだと思う。つまり、あいつはいやだとか、こいつとは気が合わないといって相手にしないんじゃなく、とにかく虚心坦懐、その人間の懐ろに飛びこんでみること。
伊藤 逆に言えば、拒否反応のある人間というのは成長しない。
17 cf.100/101
伊藤 だから、逆境のときに友情をふるいにかけることが必要なんだな。そうしてほんとうの友人を作っていく。その繰り返しで、最初言った〝人間を読む〟目ができていくと思うんです。
また、一方で私淑する上司を作るということ。そして、作ったらとことんその人に賭ける。もちろん、自分のすべてを賭ける以上、それに値する人物でなければいけないんだが、ともかく全身全霊を賭けて、決して裏切らないという姿勢ね。こういうものが、最終的に人から信頼され、人を使いこなす人間になる大きな要因だと思うんです。
伊藤 -/-組織を自分のために使えという前に、まず、やはり一流のプロになれということだな。-/-
18
城山 十年間必死にやって、それでダメなら、そのときこそ、うじうじしてないで、スパッとやめちゃえばいい。また、それができると思うんです。できないのは、必死にやっていないからじゃないかな。
21
伊藤 それだけに、自分でなにか課題を見つけ、その目標に向かって勉強するやつは、必ず後々になって大成する……。
城山 問題提起をするということは、自分が経営者になたつもりで組織を見る……ということでしょう。つまり、組織の歯車としてじゃなく、大所高所に立った大きな視野でものを考えなければならない。で、つねにそういう見方をしているなら、当然、企業内での生き方、考え方にも変化がでてきますよね。
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