アメリカとは何か 100 章
書誌
| text | 唯野 |
| author | 大森実 |
| publisher | 講談社文庫 |
| year | 1993 |
| price | 660+tax |
| isbn | 4-06-185309-0 |
履歴
| ? | 読了 |
| 2011.08.16 | 公開 |
感想
かなーり昔に読んだ本で、いつまでも読書ノートにしていなかった一冊である。この手の本がまだ本棚にはたくさんあるが、まあ、おいおい片付けるとして... というのはさておき、本自体も 20 年近く前のものなので今読み返してみると的外れに感じる部分もあるが、著者は信用できる人だし、内容的におもしろい部分も少なくない。「アメリカ」に関心のある人であれば今の時点でも一読する価値はあると思う。
抄録
31/32
アメリカの首都ワシントンは、近代史では、世界最初の計画都市であった。二百年前の設計にしては素晴らしい計画都市である。
その結果、南部派を代表したジェファーソンと、北部派のハミルトンの妥協が成立して、候補地決定の条件が決まった。
首都は南部にするが、そのかわり、独立戦争時の州政府が調達した戦費は、連邦政府がまかない、州政府に払い戻す。
43
ワシントン市民は、パラソルをさした貴婦人を交じえて、馬車で出向いてこの激戦を観戦したという。まことにロマンチックな戦争だったわけだが、ピッツバーグから駆けつけた移民の倅のアンドルー・カーネギー青年が、鉄道をフル動員して救援しなかったら、ワシントンは南軍の手に落ち、アメリカの歴史は変わっていただろう。カーネギーは、ピッツバーグの鉄鋼王となった。
49
「苦情除去」という条項は、アメリカ憲法修正第一条で公認されているので、議会に対する工作はもともと合法的な憲法に基づく行為になるのだろうだが、ロビイストと称する近代的、職業的な議会工作者集団が、白昼公然とキャピトル・ヒルに跳梁しだして以来、アメリカ議会はこの上もなく汚染されて、腐敗が蔓延した。特に、レーガン政権の八年間で、この腐敗、汚染傾向はますます顕著となった。
69/71
大統領パレスとして建てられたもので、オフィスではなかった。
ホワイトハウスの最初の居住者は、第二代アダムス大統領であった。入居したばかりのアダムス夫人が、この途方もなく広大なライムストーン構造の住まいを暖めるための、薪の収集に困った話とか、宴会用のボール・ルームを洗濯物干場にしていたエピソードは有名である。
一八一七年、戦争で焼かれたホワイトハウスは修復されて、第五代大統領のモンローが入ったが、焼けて黒くなってしまったライムストーンを白く塗ったので、「ホワイトハウス」と呼ばれるようになった。それまでは、「大統領マンション」と呼ばれていたのだが、以来「ホワイトハウス」呼称されるようになり、アメリカの象徴となった。
75/76
「共同声明にウソはない」ということは、これは国際常識になっている。
合意点は、「両首脳は合意した」と明記され、非合意の対立点は、、それぞれ両首脳の対立意見が併記されるのだ。「密約」があったときは、それは一切書かれないか、共同声明そのものが出ないかだ。-/-
もう一つの「要注意」は、日米首脳会談の場合、英文と日本文の二つの声明が出て、この二つがそれぞれ、双方に好都合な、ニュアンスを異にした文章で表現されていることが少なくないことだ。
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