ストレスフリーの整理術
はじめてのGTD
書誌
| tag | GTD |
| text | 唯野 |
| author | デビッド・アレン |
| editor | 田口元(監訳) |
| publisher | 二見書房 |
| year | 2009 |
| price | 1600+tax |
| isbn | 978-4-576-08211-0 |
履歴
| 2009.1.30 | 読了 |
| 2010.5.24 | 公開 |
| 2010.5.26 | 修正 |
感想
GTD の解説書の新訳版。Amazon での評価を読む限り旧版は訳出に難があったそうで、著者の別の本『Ready for Anything (邦題 : ストレスフリーの仕事術)』の監訳者でもあった田口氏が本書の新訳を手掛けたということになっている。現状、私も GTD を自分の仕事のワークフローとして取り入れており、既に読書ノート化している 『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』 と合わせ、私のやり方はこの両者をミックスしたような方法になっている。
ちなみに、私が GTD に接してみて、既にやっていたことと比べたときに間違っていたなと感じたのは特に以下の点であった。
- tmp ディレクトリを作らない(これをやってしまうと未整理のものがただただたまってしまう。tempolary とは後から削除してよいものであって、読むなり整理するなりといった「処理」の必要なものは inbox へ必ず入れてとにかく片付けなければならない)
- 作業ファイルと資料は別物である(projects と reference は使用される目的が違う。両者が混在していると何が本当に作業すべきものなのかの境界がぼやける。但し、直近に必要なものは除く。)
- リストが分散している(いくらリストを作ってあっても分散していると全体からの俯瞰ができない)
一方で GTD が弱いなと思う部分もあって、特に思うのは長期的な目標をブレークダウンしていく場合の見通しについてである。ただ、長期的にどうこうよりも――今の時点でのベストを尽くす――というのが GTD であり、そのための GTD なので、これはこれで個人が手帳などで補えばいいと考えている。
IT が当り前なものとなるのに従い、仕事は単にすればよいという時代から効率や仕切りを含めて個人が管理しなければならない時代になってきている。なぜなら、そのよしあしで生産性に大きな開きが生まれてしまうだけのツールやソフトウェアが現に存在するようになってきたためだ。GTD はこの種の現代における個人の生産性、もっといえばモチベーションや人生設計までを含めた管理を行う上で、非常に包括的でありながらシンプルで実践的な手法を提示している。
私自身もそうであったように「あれもこれもやならなくてはならないのに時間が足りない」という経験をしたことのある人であれば、GTD は非常に明るい光明をもたらすきっかけになると思う。
抄録
4 cf.30-32/289-290
GTDの処理のおおまかな流れ。
- 頭の中の「気になること」を、?すべて?頭の外に追い出そう
- それらすべての「気になること」について、求めるべき結果と次にとるべき行動を決めよう
- そして決めた、とるべき行動を信頼できるシステムで管理し、定期的に見直そう
12/13-14
本書で私が何より伝えたいのは、どんなどきでも心にゆとりをもって、最大限の効率で仕事をこなしていくための方法である。
私たちに必要なのは、戦略的な観点からエネルギーを集中させるべきところに集中させつつ、エネルギーのムダを極力排除することができるような信頼できるシステムである。同時に、大切な人材が増えつづけるストレスの中で燃え尽きてしまわないように職場環境を整え、彼らの潜在的な能力を引き出していく必要がある。もっとも優秀な人々を引き留めておける、前向きかつ効率的な仕事のスタイルの確立が急務になっているのだ。
19
私が提唱するGTDの柱はふたつある。ひとつは、やるべきことを、?すべて?把握しておくということだ。今やらないといけないこと、あとでやること、いつかやる必要があること……大きなことも小さなことも、すべてを頭の中からいったん吐き出し、信頼できるシステムに預けることだ。-/-柱のふたつ目は、人生において常に降りかかってくるあらゆる?インプット?にその場で対処できるようにすることだ。それらが発生したときにどう判断を下し、どういった?次にとるべき行動?を見極めるべきか。これも常識的に思えるかもしれないが、ほとんどの人にはそうした習慣がない。そしてその習慣がないゆえに、日々降りかかってくる「やるべきこと」に振り回され、「あれもしなくちゃ」「これもしなくちゃ」という焦りだけが頭の中で空回りしつづけることになる。
21/22 cf.25
昔の仕事は単純明快だった。畑は耕し、機械や箱は組み立て、牛は乳をしぼればよかった。何をすべきかはだれが見てもわかったし、その仕事が達成されたかどうかもひと目で判断できた。
しかし、今はどうだろう。あなたが抱えているプロジェクトの多くにははっきりとした「終わり」がない。しかも、ほとんどの人は、やるべきことを同時にいくつも抱えていて、彼らが死ぬまで努力しても、それらを完全に達成することはできないようにさえ思える。あなたも同じような状況に陥っていないだろうか。-/-
仕事の終わりがはっきりしなくなっただけでも大変だが、さらに悪いことにその仕事の内容も常に変化しつづけている。-/-
27
-/-よく上流階級を必死に目指す人がいるが、その願いは永遠にかなわない。元々上流階級の人間は必死になったりはしない。彼らは最初からブランコに振られているのである。
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